1888年にロベルト・ワグナーが設立したドイツの工業用家具のマニファクチャーROWAC。丸い座面と3本脚で構成されたスツールは、〈中世から続く椅子の原型をアップデートした形状〉として、グロピウスに認められ、バウハウスの教室や工房に採用され、使用されていた。それは、単に作業用の椅子というだけでなく、デザイン面からも実用面からも優れた機能的形態を示す模範となったスツール。

3本の脚が取付けられたスチール製のリングを座面に取付けることで、組み立てを簡素化し安定した座り心地を実現した構造は、1920年に〈スツールの脚を固定する〉特許を取得。

スチールの脚を多面的に折ることで、床との設置面に半円のプレートを取付けることを可能とし、床を傷つけないというメリットが生まれた。その半円プレートのコンディションも良好。

ドイツ製ヴィンテージ。
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